肘折温泉の北端、銅山川の清流が小松森の岩にぶつかり、大きく曲がって渕となっているところが小松渕です。約1万年前におこった肘折カルデラの最後の噴火によってできた火口をもつトロイデ型の小火山でもあります。
また、「小松渕の大蛇」という伝説があり、その昔、小松渕には豪雨を降らせたり、赤い橋に化けて人に怪我をさせたりする大蛇がいたそうです。小松森を7回半もする巨大な白い大蛇は、小松渕の主として人々に恐れられ、その話を聞いた新庄藩の藩主が「藩内に我以外の主はいらぬ」と勇将小山八郎に退治を命じました。大格闘の末、見事その大蛇を倒し、息絶えた大蛇から流れ出た血は七日七夜にわたって川を赤く染めたのだそうです。